京紫

TSUBONIWA STORY 長崎坪庭物語 たたみ一畳ほどの、人を幸せにする庭

京紫

納戸で白い大きなビニール袋を見つけた。これは後で開封しようと思い、忘れていた袋だ。すぐに開けようしたが、袋の口は何故か固く結ばれている。しばらく放置したけど、中身悪くなってないかな?と思いつつ袋をこじ開ける。一気に桃のようなフルーティーな甘い香りが漂った。青梅がぎっしり入っている。梅なのに桃みたいな匂いに癒されながら、1個ずつ取り出していく。梅の実が黄色に熟す頃には、本格的な長雨の季節が始まります。

今月の坪庭は、淡いピンクが可愛い紫陽花のアナベルや京紫のアヤメ、カラーリーフで彩りよい赤紫のヒューケラなど紫色を中心とした美しいグラデーションと濃い緑葉の中に浮かぶように咲く白いヤマボウシ(山法師)の花が爽やかな初夏のお庭となっております。紫陽花のアナベルと言えば、白色しか知りませんでしたが、淡いピンクのアナベルもとても華やかで可愛いです。白色と同じように装飾花は小さく清楚で繊細な雰囲気があります。対してアヤメは、端正な花姿。葉はしっかり真っ直ぐ伸びていて、花びらはどことなく洋風の優雅さと和風な京紫色で気品が感じられます。また他にも店内には、葉の彩りが楽しめる赤紫のヒューケラや青紫が綺麗なツルウリクサや薄紫のアザミも咲いています。

店外に咲く初夏の樹木の一つ、ヤマボウシ(山法師)は濃い緑葉に白い花がよく映えます。でも白い花のように見えるのは花ではなく、総苞片という花を包む葉で本当の花はこの中心の小花のことを指しています。葉だけれど、花のよう…遠くから見ても緑と白が見事なコントラストです。これから日照不足になりがちな梅雨時期に入りますが、紫陽花などは雨景色の中でこそ鮮やかさが増すお花。この時季だからこそ楽しめるお花を、傘を手にじっくり眺めるのも楽しいかもしれません。

アナベルの花言葉「ひたむきな愛」「辛抱強い愛情」
ヤマボウシの花言葉「友情」
アヤメの花言葉「よい便り」「メッセージ」「希望」
ヒューケラの花言葉「辛抱強さ」「恋心」「繊細な思い」